2013年7月18日木曜日

私が18時に帰る理由

うだるような暑さと蚊に刺された痒さにやられているオペレーター出水(イズミ)です。
何かネタがないかここ最近を振り返ってみたのですが、
せっかくの機会なので自分の根っこにある想いを書いてみます。

ひと月前の話ですが、私が所属しているオーケストラの定期演奏会が開催されました。



年に2回のメインイベントで、今年は楽団の設立40周年。
団員も周囲も、普段以上に力が入っていたように思います。
おかげさまでお客様の評判も普段に比べても良く、奏者側の満足度も高く、
本番後は美味しいお酒が飲めました。

オケをはじめてはや10年、私はこれまで曲を聴いたままの印象や感覚のみで向き合ってきたのですが、
今回はこの仕事をしている影響で、作曲家の人となりに興味がわきました。
演奏したのはラフマニノフというロシアの作曲家の「交響曲第二番」でした。

作曲家として華々しくスタートし、順風満帆な人生を歩んでいたラフマニノフ。
ところが第一番の交響曲が酷評を浴びてしまったことで、精神を病んでしまいます。
自信をすっかりなくし鬱状態に陥り、いよいよ限界か…
という頃に出会った精神科医の献身的な治療により、快方に向かいます。
余談ですが、のだめカンタービレで有名な「ピアノ協奏曲第二番」は、
その復活を知らしめ、大成功を収めた作品です。
そうやって起死回生の復活を遂げ、結婚し、子供も二人授かり、という
幸福の絶頂にある時期に書かれたのが交響曲第二番です。

曲自体が比較的分かりやすくて、メロディーにも感情移入しやすいのですが、
曲が生まれた背景を知っているのと知らないのとでは、当然曲へのアプローチが違いました。
今更ながらそんな発見ができたのも、実はこの仕事をしていたからこそ。
いやー、ありがたいことです。

音楽を通して得られる感動や喜びはもちろんですが、
オーケストラは組織論に応用されることも多々あるように、
実は仕事をするうえでも多くの示唆を与えてくれます。
加えて、自分が所属してるのはアマチュアの楽団。
皆それぞれに仕事や家庭があるなか時間をやりくりして練習に集まっているので
様々な世代、職業の方と交流できることも大きな刺激になります。


(一人暮らしの狭い部屋に鎮座するチェロ様)



仕事を終えてから楽器(ケースが重い為、約10kg!)を担いで
週2回の全体練習や、時にはカラオケボックスでの個人練習(!)に通い続けるのは、
カッコつけて言うと、いい仕事をするためであり、いい音楽をするため。

私は音楽という趣味がたまたまあるわけですが、それに限らず言えることは、
効率的に仕事をすることが、オフの充実につながる。
充実したオフを過ごすことが、仕事の質を向上させる。
その循環をうまく作っていきたいというのは、社会人になってから常々考えています。
今置かれた環境で、微々たる力ながらも自分が示せること…それが18時ダッシュなのでした。


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